2015年1月11日日曜日

1for1マラソンと武道(スパーリング)

昨日ははじめて自分も1for1に走ってみた。
相手は元自分の生徒で、入院などしていてブランクがあるうちに運動をしなくなり、鬱ってきたので参加を申し出てきた。

彼のペースは自分よりも早い。
自分は、気持ちよくゆっくりずっと走る、というペースが、ものすごく人より遅い。
登山などでもそうで、よくびっくりされる。

ずっと彼に先行されていたので、「ちょっと落としてもらえないかな」と言ってみた。
実は、自分のラクなペースをゆるめ、遅いほうにあわせるというのは、実はきついのだ。

ぶっちゃけると自分のほうが体力があるので、「遅くしてもらうと、キツくなってしまうので、(余裕のある)自分が早めて彼に合わせたほうがいいかな~」などと思ったが
この1for1マラソンのルールは「遅いほうに合わせる」
なので、彼に合わせてもらっていた。

自分も身体があたたまり、もう少しあげてもいいかなーと思い(2km弱くらい?)
「Sさんのペースに合わせますよ」と言って、スピードを上げてもらった。

それでも、実は解決ではなく
「運動不足の彼のペースは変わることもある。スタート当初のペースを維持しようとしていると、余計にきつくなってしまう」
からだ。

だから、彼のペースとはいえども、無理してないか(僕のほうが体力があり、ついてきてくれることがわかっているから)ということを、なんとなく気にしていきながら、自分は走っていきたいとは思った。

息の乱れ方とか、会話の調子とか、手のふるえとか

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僕の知っている格闘技をやっている方で、自宅を開放してスパーリングの機会を作っている方がいる

それは、色んな総合からテコンドーまで様々な人が集まって、決して相手をケガさせることなく、相手の技を楽しみ、それによる自分の技も楽しみ、化学反応を楽しみ、楽しくスパーリングする
1ラウンドが終わったら、それぞれの良いとこをほめあい、気づいたこと感じたことを報告しあう
連続せず休んでも全然大丈夫な雰囲気で、はじめて1,2年の人から、ジュニアの選手、世界レベルの人まで様々な人がいる。(自分は取材で数回見学、体験参加させていただきました)

僕はそれを思い出して、1for1は、スパーリングでありたいなと思った。

本当の試合では、同意の下に、相手を信頼し、相手を倒しにかかる
本当の社会では、自分も相手も本気を出して、様々なかけひきで競争しあう
それは、よかれあしかれ、真実で必要なことだとは思う

でも、それがいつもでは、いけないし、身体も心ももたないと思う

スパーリングが、楽しさや、強く進んでゆくきっかけにもなる 必要なことでもある
相手や自分へのリスペクトや気づきは、決して常にガチの状態ばかりで得られるとも限らない

1for1に慣れていない人は、自分のペースのほうがラクだから、そのまま行きがちだったりもする

とくに、いつも一人で走っていたり、はじめて1,2年とか慣れていない人は、そうなりがちだったりする

けれど、このイベントは、「自分と相手が両方心地よい距離・ペース」を走り始めてから模索しあい、作り出してゆくものなのだ。
それは、決して楽しいだけではなくて、体力のあるほうは、遅いほうに合わせる疲れ、体力のないほうは、(いつもの社会でのクセで)一瞬の申し訳なさやためらいなどがあるかもしれない。

けれど、この1for1マラソンのルールは「遅いほうに合わせる」なのだ。

これは、相手を決して傷つけることなく、力量の差があっても、その人それぞれに、自分の糧になる部分や面白さ新鮮さを見つけ、笑顔で組手し、終わった後も語る、スパーリング、武道的なものだとも思う。

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1for1マラソンは、「競争」のアンチで、「競争」の下地にあるもの。
当然、競争は大事だけれど、試合だって、互いの同意がなければ成立しない。

競争より前に、お互いが楽しく心地よく、どちらにも負担の少ない、かけすぎない、そんな身体の使い方で、5kmだけ(体力あるレベルは10kmとかもっと走ってよいが)走りきろう、という、そんなイベントだったのである。


3 件のコメント:

  1. マラソン無事終わっておめでとう。
    1for1の深い思いやりにいいなーと思いました。
    話変わりますが、昨年12月20日メールを送りましたが
    届いていますか。

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  2. いつも大変ありがとうございますm()m
    メールのほうですが、後援会様のようなメールは届いていないようです

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  3. 届きました!
    のちほど拝見します!

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