2010年5月2日日曜日

ドッグレッグスおつかれさまでした









 今日は障害者プロレス「ドッグレッグス」の興行があり、友人が4人出ました。
 http://homepage3.nifty.com/doglegs/guide/index.html

 この数ヶ月で、誰でも格闘技関連で知り合いましたね。

 高王 陽ノ道 英二 サンボ慎太郎

 
 高王選手は、聴覚がきこえないですが、(元)ひきこもり相手の戦いでした。
 高王君は、僕のよく知ってるボクサーが以前教えていたこともあり、完全にボクシングで行こうと16オンスはめていました。
 相手は総合のグローブ。
 1分数秒で、チョークできまってしまいました。
 ひきこもりの勝ち。
 
 色々勉強になりましたよね。

 陽ノ道選手は現在の無差別障害王(両足拘束)で、相手は脊髄損傷の人でした。
 こちらは体重が10キロないくらいの差で、ヒザ立ち。
 打撃はお互い遜色なかったのですが、寝技に持ち込まれ、これもチョークでやられました。


 この二人は、ろう選手で、聴覚が(ほぼ)ありません。
 彼らのウォームアップを少しだけ手伝わせていただいたのですが、そのノリで燃えて、セコンドにつこうとしても、気づいたことは

 「彼らには僕の声も指示も届かないんだろうな」と。

 歓声もなく、応援の声もない。
 もちろんセコンドのアドバイスも存在しない。
 相手に当たった音も、自分に食らった音も、動きと痛みだけが、ゲームを続けさせる手がかりになる。
 そんな完全な無音の世界の格闘技があるとしたらどうだろう。 

 それがきっと「聴流」のリングの上の世界なのかもしれない(おそらくもっと細かいこと等であるのでしょう)

 陽ノ道君は、あえて今まで両足拘束で戦っているみたいです。
 それは、写真家である彼のHP
 http://saitoharumichi.com/index.htm (写真の多いブログは http://umideomou.exblog.jp/ ) 
 
 を見ても少しわかるかもしれませんが、おそらく障害を持った他の人を「知りたい」のかもしれません。
 それは、声とか、何も関係ない肌と痛みのコミュニケーションの世界で。

 だからこそ、武道はマーシャル「アート」なのかもしれません。

 格闘技はコミュニケーションとは、やる人なら誰もがわかりますが、コミュニケーションであり、ある種「関心」というか「愛」っぽいものかもしれませんね。


 他にも、知らない選手でしたが、それぞれ殴り合って蹴り合ってる姿を見て、「まあ、これが当たり前の表現の手段の一つだよな」となんとなく納得するかんじでした。

 別に、格闘技は「普通」のことだからです。

 もしかして、僕は脳性マヒとかのことをよく知らないので、おそらく、あれほどの脳への打撃は、けっこう危ないのかもしれません。
 そこらへんのことは、これから危機管理が必要な部分なのかもしれません。
 ただ、まあそれは承知で、あそこにはみんな上がっているでしょう。

 それは、どんな新人戦でも、上のレベルでも、同じことのような気がします。
 なので、おそらく、あの戦う姿は「当たり前」なのです。
 
 しかし、おそらくは多数よりも、「違う」経験をし続けてきた人生を闘う姿の後ろに見るからこそ、「凄み」を感じる試合になっているような気もします。

 あれはおそらく「福祉」なのです(もしかするとファイトマネーも合わせて・おそらく団体側としてはもうけはほぼ出てないでしょうが)

 福祉としての格闘技。
 福祉とは「誰もが当たり前」という世界の姿のことだとは思います。


 
 英二選手は、勝ちました。
 相手は、うつ病でガン患者とのこと。
 彼はデビュー戦ですが、覇気があり、なおかつ落ち着いてもいたように思います。
 結果チョークでKO勝ちしました。
 寝技に流れる前の、打撃もかなり入っていたと思います。
 セコンドの声もよく聞こえていた。
 これは、よかったです。

 慎太郎選手は、メインイベントで、タッグのプロレス形式で行いました。
 さすがになんというか、カンロク?説得力というかスゴミがありますよね、存在感に。
 ドッグレッグスを作ったきっかけでもある人です。

 立ち姿にまあ、そういう「背負ってきているよ」というオーラのひしひしあふれる人です。

 相手は北島代表ともう一人ですが、結局北島氏と何度かやりあった後、最後にパウンドからのTKOで負けました。

 善戦してたと思いますけどね。
 というか、寝技ルールでもいいんじゃ…とか慎太郎サイド、しかも格闘技視点からだと思ってしまいますけどね。

 まあ、悔しかったことだと思います。
 もう何回も試合はしないみたいです。
 
 来年は見たいですね。
 立ち姿で闘える人っていうのはそうはいませんよね。




 そんなこんなで…


 KFCとして、入場させてもらって、3人のウォームアップを手伝っていたのでなんか、いてもたってもいられず、ずっと控え室の舞台の袖の部分にいて席にいませんでした^^;
 でしゃばりっていうか、なんかいつもの試合セコンドのクセみたいなかんじで…^^;

 まあ、いろいろなことを思わせていただきました。
 思った(聞いてた)より、めちゃくちゃな興行でもなかったと思うし、(”障害”の程度が様々な人を入れたこともあるのかもしれない)、みんな納得して楽しんでるんだろうとは思いました。


 まさに「プロレス」(格闘技)だとは思います。

 主催側、選手、ありがとうございました^^

 
 (写真は英二君のしかちゃんと撮れてませんでした^^;)

 

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